whooでは、開店当初よりCHERUBIM(ケルビム)のカスタムオーダーのお手伝いをさせていただいております。
ライダーの体格、ライドスタイル、脚力などにより、各部の寸法や使用する部材(チューブ)を決め、ビルダー(フレーム職人)が一本ずつハンドメイドで作り上げるCHERUBIMのカスタムオーダーフレーム。
おかげさまで大変な好評で、今現在も数名のお客様に完成をお待ちいただいております。
「ライダーに合わせて作る」
と言いましたが、ちょっと具体的に。
例えば、身長や腕、脚の長さが同じ二人でも、体重が一人は60kgでもう一人は80kgだったら、同じバイクに乗ることはできても、チューブにかかる重量が違ってきますので乗り味は随分違ってくるでしょう。
その乗り味を近づけるために、何ができるのか?
カスタムオーダーメイドなら、チューブの種類や太さを変えることで、好みの乗り味に近づけることが可能なんですね。
また、脚は長いけど腕は短いとか、その逆とか、市販のフレームではポジションが出しにくいということもあります。
そういった細かいところまで考え、提案し、形にしてくれるのがカスタムオーダーフレームのビルダーさんなんです。
このたび、いつもお世話になっているCHERUBIMさんに、ちょっと(かなり?)わがままなフルオーダーをさせていただきました。
そう、僕のニューフレームです。
CHERUBIM x whoo コラボモデル scarab(スカラベ)
京都近郊の山間部を中心に、登ったり下ったりの峠越えライドを楽しむ僕が、
「僕にとっての理想のフレームを作って欲しい!」
と、ビルダーの今野真一氏に相談したのが昨年の12月。
もちろん僕にも色々と考えがあり、
「このフォークを使いたい」
「ここの寸法は、、、」
などなど、その時点での僕の考えをずらずらっと並べさせてもらったのです。
ちょっと詳しく書くと
☆ COLUMBUSのFELフォークを使いたい(ルックスも乗り味も好み)
☆ 軽さと強度のバランス良いフレーム(ガレ道や砂利道も)
☆ 700x28cのタイヤクリアランスが必要(ガレ道や砂利道も)
☆ 距離200kmで4,000m前後登るライドが好き
☆ 登りはチューブのバネ感を生かして楽しく速く
☆ 下りも「まったり」せずにびゅんびゅん(これも重要)
☆ でも歳も歳だし、のんびり走ることも楽しみたいなぁ
☆ 全体にバネ感が欲しい。でもヘッド周辺は剛性重視
といった感じ。
ほんと、言いたいこと言ってます。
矛盾する部分もあるし。。。。
相談の結果、CHERUBIMのRACERシリーズのSuper Leggeraをベースにテーパードフォーク仕様の特別モデルを作ってみようということに。
そして希望サイズを伝えて待つこと1週間、最初の図面がメールで到着。
それを元に、電話で細かいところを相談し、図面の手直しをしてもらう。
妥協することなくそんなことを何度も繰り返し、最終的なジオメトリーが完成。
うん、これでお願いします!
あとはフレームの完成を待ちながら、色、グラフィックを考える。
こちらは「走り」という点には影響のない部分なので気楽に考えられるかな?
しかし、自転車の見た目って大切なんですよねー。
選べる色は無限といっていいほど。
しかも2色、3色の塗り分けも可能なんです。
そんな中で僕の選んだ色は、ケルビムでは「メキシコグリーン」と呼ばれているメタリックな緑色。
1968年のメキシコオリンピックで日本選手が使用したケルビムのトラックフレームに使用された色。
そのモデルはホワイトとグリーンの2トーンだったのですが、そのグリーンがとてもキレイで。
このグリーンの単色、いいんじゃない?
といった経緯。
ケルビムオフィシャルのこのページをご参照ください。
よくライドする笠取の林道で夏場に見かけることの多いこの子のイメージもありましたね
さらに、今回はコラボモデルということで、グラフィック的にもいろいろな試みをさせていただきました。
本当に無理を聞いてもらいましたねー。
BBシェル上部にはCHERUBIMの「C」とwhooの「W」の彫刻
下1.5インチのテーパードフォークに合わせて削り出してもらった、Sexyなヘッドチューブ。
フレーム重量1,740g、フォーク重量355g。
軽さだけでなく、強度、バネ感のバランスを重要視してチューブはCOLUMBUSのZonaを使用して作ってもらったのですが、十分な軽さでしょ。
で、さっそく組み上げ。
「大人の事情」で、手持ちパーツを中心としたパーツアッセンブル。
カンパニョーロのレコード(ちょっと古め)に、ホイールはシャマルのクリンチャー。
ペダルやボトルケージをつける前に測った完成重量は、7,450g
うん、悪くない☆
組み上がったのは休業日の水曜の真昼14時。
ギラギラの太陽の下、居てもたってもいられずに試し乗り。
whooからすぐの将軍塚へ。
ポジションを微調整しながらのプチクライム。
いや、気持ちいい。
登りはバネでクイクイと。
下りの安心感、思ったラインをなぞって下れる感じは、テーパードフォークのおかげでしょう。
また、路面の凹凸による振動をしっかり吸収してくれて段差でも跳ねないのもスチールバイクらしいところ。
そして金曜の朝には営業前に日吉ダム方面へのライド。
登り、下り、平地と、バイクの性能を試すには最適な90kmちょいのコース。
いやあ、よかった。
本当に良かった。
新しいフレームでバネのリズムをつかむのに少々時間が必要かもしれませんが、気持ちよく走れました。
登り、下り、平地、とてもバランスがいい!
中でも特にやっぱり感動的なのは下りコーナーでの安定感、安心感。
「無理して飛ばす」
のではなく、
「安心して気持ちよく曲がれる」
といった感じ。
妥協せずに何度もケルビムさんにお付き合いいただいて、本当に素晴らしいフレームができました。
このフレームのオーダーをお受けすることも可能です。
僕のような、登り好き、下り好き、まったりするより多少ビュンビュン走りたい、というライドが好みの方にはお勧めできますね!
詳しいことは店頭までご来店の上ご相談ください。
上記したロゴや彫刻なども、whooでのオーダー限定で使用可能ですよ!
もちろんこのモデルに限らず、ご自分の使用方法に合った、自分の身体にジャストフィットするバイクをお探しの方、CHERUBIMのカスタムオーダーは超オススメです!