[by 居留守☆王子]
よく晴れた朝だった。天気予報では雨だったが、見事なまでの青空を見つめながら「タフな一日になりそうだ。」そぅつぶやいた。
私が立っていたのは山岳グランフォンド吉野のスタート地点。一番初めにスタートするスーパーロング(210km)のグループの中に一人立っていた。The☆whooからはpapaさんと私が参戦。コースの違うpapaさんと別れ私は少し寂しかった。山を登り始めて一年、その集大成として私は相当きびしいと噂される山岳グランフォンド吉野を選んだ。2ヶ月前にエントリーをしてから数日後、発表されていたコースを見たとき、完走は無理だ。と思った。しかし出来るだけ完走に近づけるように週末は峠ばかり走りまくった。そして朝練はめんどくさいのでやらなかった。それなりに根拠の無い自信を持って大会一週間前からかなりワクワクしていたが、当日の朝、30秒間隔で10人づつスタートし始めると不安と緊張が私を襲った。そして私のスタートの時が来た。スタートの合図で走り始める。大丈夫だ!そぅ言い聞かせながらクリートをはめる。まずは軽い下り。一年前、コンバースにトゥクリップで山を登り始めた時から全く変わらないスピードで下る。なんとかギリギリ集団を視界に収めながら平地にビリケツで突入。同時にスタートした十人中、初っ端から飛ばしている5人ほどはもう視界にはいない。平地と軽い登りまた平地。少しゆっくりしすぎかなと思った私はここでペースを上げた。「登りはまだか!」私は心の中で叫んだ。単発の坂で何人かをパスし始めた私は調子に乗り始めていた。そしていよいよ本格的な山岳が始まる。きた!登り始めて10分ぐらいで「花背(表)見たいな感じか。」そう思いながら10数名パスして行く。これでかなり調子に乗ってしまった。奈良の花背には途中で六丁と持越し(しかも長め)が入っているとも知らず。瀕死で登っているとポツリポツリと雨が降り始める。登っているときは良いが下りになると、もの凄く寒い。レインウェアは持っていない。しかもこの下りかなり路面が悪い。最初の足きりタイムの所(100km地点)まで信じられない山岳が2本。ただでさえ辛い上に冷たい雨。初めてコースを見たとき一番最初の関門(ここを時間内に超えなければ短いコースにまわされる。)がポイントになると私は思った。ここを時間内に行ければ完走の確率はグッと高くなると。しかし想像以上の斜度と距離に加え強い雨。最初の関門に着く前に私は思わず声に出して言ってしまった「もぅ棄権しよう。」
4時55分。7時10分ぐらいに出発した私はなんとか完走した。ゴールしてから一夜明けた今日、さっきまで二度と出ないと思っていたが、これを書いているうちに不思議と凄く楽しかった様な気がしてくる。別れを告げたはずの山岳グランフォンドin吉野。そのさよならはWrong(間違った)ロング・グッドバイだったかもしれない。
修行僧ですな。ニューバイクのシェイクダウンに相応しいコースですね。無事完走で何よりです。次回は勝山、吉野にチャレンジして下さい。
投稿情報: たきやん | 2009/07/29 22:18
>たきやんさん
想像以上の山岳に途中で
ニューバイクを放り投げそうになりました。
どぅです?たきやんさんも来年。
投稿情報: 居留守☆王子 | 2009/07/30 18:39