ふう組の常時あにさんから聞いて以来の念願、三国越林道詣に野次は北ハチを伴って出掛けた。
明け六つに出発、木津川沿いを通り、向かい風の大正池を登り、和束の茶店で一服。
初長旅のためらいもなくふてぶてしい登りっぷりの北ハチ。マシンも自重もギア比も軽いのに、やっとこさ後をついて行く野次。
初三国越林道、最初に15-18%の激坂があると聞いて百井を想像していたのが悪かった。
背後で北ハチが喚く「野次さん、ほんまにここ?わあ、落っこちる」
百井激似の悪路が空中に殆ど浮かんでいる。それは茶畑の農道だった。和みの代名詞お茶っ葉が、かような凄まじい緊迫感の中で育成されているとは。
ようやく本筋に戻り最初の展望に喜ぶ。野次は背中のふう組紋を寒風にさらします。
あとはひたすら起伏が続く。北山の杉木立に慣れた野次の目には、木漏れ日が眩しい。
北ハチは、曲がり角に度々現れる茶畑に無邪気に驚く。意地で北ハチの若さにギア比を合わせる野次。
緩くはない登りが現れてくる。そして相変わらずの向かい風。
北ハチの万歩計で六里余りも起伏が続くとなると、峠はでっかく減り張りがはっきりしているほうが楽だと分かる。美山へ行くほうがよほど容易い。
伊賀市街が眼下に広がる四阿にて一服。
伊賀市では、車体にメーテル様の目元が大きく描かれただけの忍者列車、忍者饂飩という絵入り看板、風雲忍者城等を瞥見し、「若い頃はランドナーに乗ってたんや、お二人の写真撮ってもよろしか?」「昔つこてたんやけど、カンパニヨロって知ってるか?」「ぼくこの前琵琶イチしてきました!」などと寄り来る老若に活動報告(歓迎?)された。
三国越林道に毎週詣でれば、相当の足腰になるだろう。お伊勢さんも夢ではない。
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