[by センパイ] 2010/4/11
「やっぱホイール気になりますよね」
「最近とくにLightweightが攻勢かけてきてるなぁ〜」
「そうですよね、KUOTAのインプレとか、あればっかりはいてますからね。えっ、じゃ、papaさん、次はホイールですか?」
「いや〜、さすがにもう。あとは鍛えて…」
と、こんな物欲会談が繰り広げられていた車中。レース対策を練るでもなし。トレーニング方法を熱く語るでもなし。しかし向かう先はヒルクライム・レースの会場。
さる4月11日は第3回パナソニック・ヒルクラムの日。僕はpapaさんの車に乗っけてもらい、皆の衆とともに伊吹山へ向かいました。今年は昨年に引き続きの参加で、二度目となります。ちなみに昨年のパナソニック・ヒルクライムが生まれてはじめて参加する自転車レースでした。ここから第二の自転車人生が始まった、といっても過言ではありません。
パナソニック ─ あぁ、なんと奇妙な縁でしょう。第一の自転車人生の始まり、僕が生まれて初めて乗った自転車が「ナショナル製」でした。このマシンは特撮「イナズマン」のキャラクター商品でした。もっとも、これは兄のお古でした。では僕が初めて買ってもらったマシンは?そう。これも「ナショナル製」。イルカの絵が描かれた通称「いるか号」。残念ながら、このマシンは「僕には大きすぎる」という理由で、購入後早々に僕の手を離れ兄の手に。購入前からすでに結論ありきのような気がしますが、そこは大人の計算。子供に通じるわけはありません。わが子の醸し出す不穏な空気に、さすがにマズイと思ったのか、父は先のイナズマン号にベリーチープなクラクションをつけて事態の鎮静化に乗り出しました。「わが 子よ、イナズマン号は前よりすごくなったぞ」「いや、お父さん、そうじゃなくて、いるか号よりすごいボロいんやけど…。」あぁ…。その後の展開は忘れてしまいましたが、思えばその時に僕の自転車への執着心に火がついたのかもしれません。
自転車と物欲。このテーマを語る時、常に「トレーニングが先か、機材が先か」といったお決まりの問答が繰り返されるわけです。速くなりたいが、しかしキツイのはいやだ。楽して速くなるには良い機材を買うのが手っ取り早い気がするが、しかし小遣いが…。
こんな問答をするまえに、「走りなさい、さすれば速くなるであろう」と自転車の神様はのたまうかもしれません。んが、そこをなんとか、というのが人の情。今回の結果? まぁ、それはいいじゃないですか。機材あっての自転車競技。トレーニングもいいけど、機材もね!(逆か?) やっぱ超軽量ホイールが欲しいなぁ。へへ。
はたしてこれで伊吹参戦記になったのだろうか…。